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コンデンサ用蒸着フィルム

コンデンサ用蒸着フィルムの製造は、蒸着工程、スリット工程、検査工程の3つの工程からなっています

蒸着工程では蒸着フィルムの品質を作り上げ、スリット工程では製品に仕上げ、そしてきびしい検査工程を経てお客様にご使用いただいております。

蒸着工程

蒸着フィルムは、
ポリエチレンテレフタレート(PET)
ポリプロピレン(PP)
ポリフェニレンサルファイド(PPS)
ポリイミド(PI)
アラミドを蒸着しています。
金属は、
主にアルミニウム、亜鉛及び銅を蒸着しています。
蒸着工程(1)

蒸着機内は巻取り室と蒸着室に分かれており高真空下で金属を加熱することで蒸発を促しプラスチックフイルムの表面に均一に付着させることができます。

高真空下とは空にオーロラが発生するあたりの圧力です(高度100~300km)

蒸着膜厚は100Å~20000Åまで蒸着できます。(10nm~2000nm)

当社の蒸着させる金属の加熱方式は、

  1. 高周波誘導加熱方式
  2. 抵抗加熱方式
  3. エレクトロンビーム方式

の3種類の方式があります。

金属蒸着フイルムをコンデンサに使用するためには縦方向に未蒸着部分(マージン)を残す必要がありこれを形成する機能も真空蒸着機内に組み込まれています。

金属加熱方式

金属加熱方式

高周波誘導加熱方式

丸型ルツボを使用し、約1400~1500℃に加熱して金属を溶かします。

金属加熱方式
コイルに電流を流すことで磁界が発生しルツボが加熱されます。

抵抗加熱方式(通電加熱方式)

抵抗加熱方式(通電加熱方式)

ボートを加熱し、ワイヤー状のアルミを連続的に送り込み蒸着させます。

抵抗加熱方式(通電加熱方式)
耐食性と導電性をもつBNコンポジット材に通電することで加熱させます。

エレクトロンビーム方式

エレクトロンビーム方式

蒸着金属に直接電子ビームを当て加熱する方法で、他の方式の様なルツボやボートを加熱していません。

蒸着機真空排気系

蒸着機真空排気系

蒸着機真空排気系

3段階の排気系に分かれており蒸着に最適な高真空を達成できます。

・高真空ポンプ
フィルムに均一な蒸着膜を形成可能な高真空にするポンプ
・中真空ポンプ
高真空ポンプ作動までの中継的ポンプ
・粗引ポンプ
大気から真空引きを開始するポンプ

蒸着機(巻取り系)

蒸着機(巻取り系)

フィルムは巻出し側からシワ延ばしロールを経由しCC-1(冷却ロール)の下部を走行し蒸着室に入ります。 蒸着されたフィルムは冷却されシワ延ばしロールを経由して巻き取られます。

フィルム厚みは最も薄い物で1μmから蒸着可能です。

マージン工程 I /オイルマージン

  • オイルマージン技術は当社のノウハウから生まれました。
  • 最も狭い製品幅で2.25mm、マージン幅0.25mmを実現しています。
  • 付着量の測定には液体クロマトグラフィーを使用しています。

マージン工程 II /マージンテープ

マージン工程 II /マージンテープ

マージンテープ材は一般にポリイミドが使用されます。エンドレスでテープが周回しています。

品質管理

蒸着膜抵抗管理

  1. 膜抵抗は、ニ端子法で蒸着中に測定されます。
  2. 膜抵抗の均一度合いは蒸着中のフィルムに光を通し、その透過率を測定することで管理しています。
  3. 蒸着中の膜抵抗調整は蒸発源の出力を調整し蒸発量を均一にします。

最先端のパターン技術

最先端のパターン技術
  • 安全性や電位傾度を向上させるため行うあらゆるパターン蒸着にも対応できます。
  • パターンロール技術の向上でさらに複雑、細かな形状にも対応できるようになりました。

宇宙用特殊アルミ蒸着

拡大表示 宇宙用特殊アルミ蒸着

2010年5月に種子島から打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH-ⅡAロケットには、小型ソーラー電力セイル実証機「イカロス」が搭載されております。
イカロスの宇宙セイルは、1辺が14mにも及ぶ巨大なセイル(帆)であり、JAXA開発の特殊ポリイミド膜(8ミクロン)に当社が宇宙用特殊アルミ蒸着を施したものです。
このように当社の誇る蒸着膜形成技術は地球の大気圏内だけでなく、宇宙でも高く評価されています。

JAXAホームページ
http://www.jaxa.jp/

コンテンツ準備中

コンテンツ準備中の為、しばらくお待ちください。
詳細については、お気軽に お問い合せページ からお問合せください。

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スリット製品はこんな所に…。

当社でスリットされた製品は、皆様の身近で使用されております。

  • 各種コンデンサフィルム(家電、パソコン、ハイブリッドカー)
  • コンピューターのバックアップテープ
  • 極細電磁波シールド電線
  • 光学液晶画面反射フィルム
  • キャリアテープなど

これからのスリットに求められる内容

スリッターを利用する製品が様々になりましたが、多様な要望に応えています。

  • 製品の品質
  • 幅精度
  • 巻き姿
  • 大径化
  • 既存のフィルムへの付加価値加工など

当社ではエレクトロニクス、情報、電気機器、医療関係等の幅広い各種ユーザーの要求に対し適応機種を選定し幅広く対応しています。

スリット工程

スリット工程

スリット機は19台保有。
お客様からの要求にお応えしてきた高度なスリット技術。

マイクロスリット機

マイクロスリット機
1)用途
コンデンサフィルム、離型フィルム、複合フィルム、各種絶縁フィルム、磁気テープ、キャリアテープなど
2)特徴
極薄フィルムを任意の細幅 (最細幅:3.5mm)にスリット加工が可能で幅精度など管理及び品質管理に実績があります。
弊社の歴史の中で一番の実績を誇るマイクロスリットです。

大型スリット機

大型スリット機
1)用途
光学・反射用フィルム、離型フィルム、包装用フィルム、各種工程用キャリアフィルム
2)特徴
クリーンルームにおけるスリット加工が可能、コロナE処理も同時に可能
最大1t、1000φの材料加工することが出来ます。

トラバーススリット機

トラバーススリット機
1)用途
絶縁用フィルム、各種工程キャリアフィルムなど
2)特徴
極細フィルム(最細幅:0.6mm)のトラバース巻きのスリットが可能
又、テープの落ち込みのない台形巻きを採用し巻き長さ最長20000m巻きを可能としました。

その他のスリット機

その他のスリット機

クリーン性を要求するニーズに対応したクラス3000の環境内でのコロナ処理が可能な大型スリット機

スリット工程(刃物)

スリット工程(刃物)

当社は、シャーカット方式を採用しています。
レザーカット方式に出せない製品幅精度を保証します。
自社にて刃物研磨を行いあらゆるフィルムスリットに対応出来ます。

スリット用刃物

スリット用刃物

スリットの命である刃物は自社で研磨をしています。
仕上げ研磨から歯先検査はどのような装置も満足いくものはなく、一枚一枚、人の手で行っています。

コロナ処理付き大型スリット機

コロナ処理付き大型スリット機

フィルムの両面を同時にコロナ処理し、任意の幅にスリットします。材料の厚みムラに対して各個フリクションにて対応が出来ます。

コロナ処理とは

コロナ処理とは

処理フィルムにコロナ放電を照射させフィルムの表面を改質させる技術です。

効果、
1.接着性の向上
2.印刷性の向上
3.蒸着特性の向上
4.コーティング特性の向上
5.表面粗度の変化

上記の効果が得られます。